書体を見つける:ロゴフォントを選ぶ4つのヒント

Cecily Kellogg

さて、あなたの想いを完璧に伝え、再利用も簡単で、認識できるサイズのロゴ、なおかつ人目を引くロゴが出来ましたね。難しい作業は終わりました。本当ですか? いいえ、まだまだこれからです。

フォントの選択は、ロゴデザインのきわめて重要な側面であり、おろそかにしてはいけません。 適切なフォントは、ロゴ(やブランド)の効果をさらに高めます。一方では、不適切なフォントは、カスタマーを興ざめさせてしまう場合があります。しかし数千ものフォントが使用できるとすれば、どうやってあなたのブランドロゴにぴったりのフォントを選びますか? 最高のロゴデザインを完成させるのに役立つヒントをいくつかお教えしましょう。

1. ありきたりのものは避ける

さて、あなたがお持ちのワープロソフトには、フォントが取りそろえられています。ほかの人のワープロも同じだということが問題なのです。現在の競争市場下では、自分のブランドをそのフィールドで、ありきたりのものにしたくはないでしょう。これまでの価値観には捉われずに考えてください。フォントを入手できるサイトがたくさんあるので、調査しないという言い訳は通用しません。ほとんどのサイトで、各フォントをプレビューできるので、購入する前にそれぞれの見え方を確認することができます。

Attic by You Work For Them
Attic by You Work For Them
Attic by You Work For Them
Attic by You Work For Them

Attic (by You Work For Them)

2. 時間が経っても色あせない

1970年代後半のディスコフォントを覚えていますか? 風船で作った動物の様に見えるフォントです。数年間、大流行しましたが、その後は廃れてしまいました。ロゴマークは、一時的なデザインの人気に耐えなければいけない、ということを忘れないでください。そして、フォントにも同じことが言えます。もし誰もが突然、特定のフォントスタイル(例えば現在、いたるところで見られるようになったSketch Block)を使い出したなら、何か他のフォントを選んでください。思い出してください。あなたは、ロゴを目立たせたいのです。流行を追うことが手っ取り早いことのように思えますが、おそらく1年以内に後悔するでしょう。

Intro Free Font (by Miroslav Bekyarov)
Intro Free Font (by Miroslav Bekyarov)
Intro Free Font (by Miroslav Bekyarov)
Intro Free Font (by Miroslav Bekyarov)

Intro Free Font (by Miroslav Bekyarov)

3. 実質本位

タトゥーコミュニティに、「ボールドは長持ちする」という名言があります。このことはフォントにも当てはまります。一般に、厚みがなく繊細な、花模様や渦巻き状のレタリングは、より小さいサイズで複製するにはあまりに扱いづらく、見えなくなってしまうかもしれません。

Trio Grotesk (by Florian Schick)

Trio Grotesk (by Florian Schick)

4. スペースを空ける

偉大なジャズトランペット奏者のマイルス・デイビスは、かつて「演奏しない音は、演奏する音と同じぐらい重要だ」と言いました。ですから、ロゴのフォントを選ぶときには、文字と文字との間のスペース(カーニング)にも気を配ってください。スペースが広すぎると、ロゴはスカスカでまとまりのないものになります。またスペースが狭すぎると、ロゴは読みにくく不愉快なものになります。優れた直観力を持つデザイナーであれば、ロゴに見合う効果がきっと得られるでしょう。

Bobber (by Lucas Almeida, Dmitry Goloub)

Bobber (by Lucas AlmeidaDmitry Goloub)

ロゴはブランドの顔です。一番大切な世間との接点です。だからフォントを検討するときには、そのブランドの個性とロゴを通じて伝えたいことを考えてください。それは何ですか、速さ、力強さ、信頼性、アクセスの良さ、それとも細部への注意でしょうか?フォントの”個性”はメッセージの推進に大きな役割を果たすでしょう。賢明な選択をしてください。
[ 翻訳:shunichi shiga ]

Cecily Kellogg
Cecily Kellogg

Cecily Kellogg became an accidental designer when she worked at a short-handed non-profit and although she now prefers designing with words, the lessons she learned from doing graphic design make her work in content development more well-rounded. She writes about the intersection of family, technology, and social media for Babble Tech and runs her own web content business. She is also known for her raw tone and humor on various social media platforms including her own blog, Uppercase Woman. Cecily lives in the Philadelphia area, is happily married, is mom to a fierce and amazing daughter, and has occasionally been called a bad ass.

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書体の選択が、デザインの出来を左右することがあります。それはウェブや印刷物などのページや、文章、単語に当てはまりますし、実際にはたった1文字であっても、書体によって良くも悪くも見えてしまう程です。Comic Sans(コミックサンズ)が嫌いな人々に意見を聞いてみれば分かります。 1世紀以上にわたり、デザイナーたちは書体の重要性を十分に意識してきました。じっくりと考え抜かれたフォルムを持つ数々の書体がたどってきた歴史は、まさに驚きに値します。例えば、Futura(フーツラ)という書体は、“未来”を意味するその名にふさわしく、誕生から90年を経た今でも、変わらずに活用されています。このフォントの作り手たちは制作の課程において、単に「良いデザイン」を目指した訳ではありませんでした。彼らは最大限に効率的な社会、すなわちユートピア(理想郷)の創造を目指していたのです。 この書体にまつわる物語をご紹介しましょう。 26+ Zeichen: Edelsans 1922年、ドイツ人のヤコブ・エアバー教授がGeometric Sans Serif(ジオメトリックサンセリフ)という書体を作り出しました。この書体は、多大な影響力を誇るデザイン学校であるバウハウスの思想に基づき、装飾や特徴的な要素を廃し、純粋に機能性を追求したものです。そのフォルムは、すべての書体の構成要素として最も基本的な、円をベースにしています。そして、読みやすいことこの上なく、書体の本来の機能をしっかりと果たしています。 バウハウスのデザイナーたちは、フォルムと機能が、装飾や乱雑さ、装飾的な過去の再来といったものを一掃した世界を信じていました。その世界においてのみ、社会的平等が真に実現されると彼らは考えていたのです。それはさしずめ、デザインによる理想郷と言ったところでしょう。 Futura light(フーツラ・ライト)、Futura regular(フーツラ・レギュラー)、Futura semibold(フーツラ・セミボールド)の各書体:Paul Renner (Wikipediaより) バウハウスの正式メンバーではありませんが、ドイツ人のパウル・レナ―という書体デザイナーは、バウハウスの教義を信じており、エアバー教授の書体をより良いものにできると考えました。そしてレナ―は1927年に、Futuraを生み出しました。 この書体は、幾何学的形態(ほぼ完全な円、三角形、四角形)を全面的にベースにしたフォルムで、線のウェートとコントラストはほぼ均一です。また、小文字は非常に縦に長く、同じ書体の大文字より高さがあります。Futuraはまるで、効率そのものを体現しているようです。あからさまな「スタイル」の主張はせず、清潔感と統一感があり、読みやすく洗練されています。 フォルクスワーゲン広告:Jeff Minarik (Coroflotより) 『イケア、Futuraに別れを告げる』:idsgn 過去1世紀にわたり、数々のデザイナーや企業はFuturaの魅力を活かして、印象的な効果を生み出してきました。フォルクスワーゲンとイケアは、広告にFuturaのみを使用していますし(ただしイケアが使用していたのは2010年までで、その後Verdanaに変更したことで物議を醸しました)、ドミノ・ピザやアブソルート ウオッカのロゴに使用されている書体にも皆さんはお気付きかもしれません。 映画監督スタンリー・キューブリック(『2001年宇宙の旅』)と、同じく映画監督のウェス・アンダーソン(『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』)は、作品のタイトルやクレジットにFuturaを好んで用いることで知られています。 Futuraの最高の功績と呼べるのは、月への上陸でしょう。1969年に人類初の月面着陸を行ったアポロ11号の一行は、月に残してきた銘板に書かれた文字の書体に、賢明にもフーツラを採用していたのです。 写真:アポロ11号月着陸船「イーグル号」に取り付けられた銘板(idsgnより) これを歴史と呼ばずして、何をそう呼べば良いのでしょう。 あなたの好きな書体は何ですか? 掲載画像:ニック・シャーマン (Flickrより)[ 翻訳:shunichi shiga ]

文字デザインを良く見せるための10のヒント:カーニングを使いこなす

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印刷術において、カーニングとは隣り合う文字のスペースを調整することをいいます。締め切りに追われてヘトヘトになっている時には、省略してしまいがちの処理です。 クライアントの中にはカーニングのことすら知らない人も多いでしょうが、カーニングを怠った文字のデザインを見れば、彼らは何かが変であることに直感的に気づきます。カーニングを使いこなすことで、デザインがよりプロフェッショナルなものに仕上がります。作業の最後たった数分間を費やすだけでいいのです。プロのデザイナーとしては、カーニングの技術を習慣として身に付けておきたいものです。 以下、カーニングに関する10個のヒントをご紹介します。 1. カーニングの前にリーディングとトラッキングの処理を行う — トラッキングとは、文字の集合体の中の全体的な間隔を調整することで、リーディングとは、行間の縦の間隔を調整することをいいます。まずは、このリーディングとトラッキングの調整から行いましょう。カーニングの後にこれらをやってしまうと、カーニング調整を行ってバランスを取ったものが、すべて無効になってしまいます。 2. ソフトウェアの自動調整機能を使わない — 見出しやロゴなどの文字のデザインでは、ソフトウェアでデフォルトになっている間隔調整の機能を使わずに、手動でカーニングを行いましょう。書体ごとに文字の間隔は違いますので、各書体に合わせて調整を行う必要があるからです。 グラフィック系のプログラムでは、メトリクス/和文等幅カーニングやオプティカルカーニングなどの自動カーニングツールがデフォルトになっています。これらのツールは文字の形を元に間隔を調整します。しかし、カーニングを手動で行えば、もっと自由に配置をすることができます。 カーニングを行うには、文字パネルを使用します。文字パネルは、Photoshop、InDesign、Illustratorのどのプログラムでも大体同じような見た目をしています。まず、「文字」パネルを開きます。次に、カーニングを施したい文字の間にカーソルをもっていき、ダブルクリックします。これで文字ツールが有効になりました。続いて、文字パネルからカーニングの数字を変更します。試しに数字を増やしたり減らしたりしてみて、2つの文字の間隔がどのように変化するか確認してみてください。 キーボードのショットカットキー:2つの文字の間をクリックし、「option」または「Altキー」を押したまま、左右の方向キーを使えばカーニングを調整できます。 3. 文字間のスペースの見た目を均等にする — カーニングは、数学的に均等なスペースの大きさのことではありません。人間の目で見た時の見た目を均等にすることをいいます。カーニングの技術とは、一般的に文字間のスペースを視覚化し、埋めることです。そして、そのスペースを均等な分量にしようと試みることです。カーニングをする際には、文字にズームインしすぎないように注意しましょう。近寄りすぎると、実際よりもスペースが大きく見えてしまいます。 4. 文字ごとにスペースの空き具合が違う — 文字というのは、直線やカーブ、傾斜や角などがあり、それぞれ特徴がありますので、文字同士の基本的な関係性を知っておけば、カーニングも理解しやすいでしょう。カーニングの基準として、直線が並んだ時のスペースを1とする方法があります。直線とカーブが隣り合った時は、基準の1より少しだけ狭めにします。カーブ同士の場合は、さらに狭めます。Aやv、yのような傾斜の入ったものは、一番やっかいです。なぜなら、傾斜になっていることで、不要なスペースが大きくなるからです。このような文字にはいつも以上に注意していただきたいのですが、他の文字にこのルールは当てはまらないということも頭に入れておいてください。 5. 文字を逆さまにしてカーニングする — 文字を逆さまにすることで、文字の意味にとらわれるとこなく、ただのスペースのある記号の集合体として客観的に見ることができます。 6. 3文字ごとにカーニングする — カーニングをする時は、単語の頭3文字からやってみましょう。作業中、他の文字は手や紙で隠しておいてください。頭3文字の調整が終わったら、1文字ずつずらして、最後まで見ていきましょう。 7. 「Less is more(少ないほうがいい)」 のモットーを忘れずに — カーニングはやりすぎるより、やらなさすぎるほうが、いい仕上がりになります。スペースを詰めすぎてしますと、見た目も美しくないですし、読みにくくなってしまいます。 8. フォントの大きさによってカーニングの処理を変える — これは、ロゴなどでサイズ違いのものを作る場合に必要な処理になります。小さいサイズ間の変更であればカーニングの違いはあまり分かりませんが、見出しやロゴなどの場合は違いがはっきりします。小さめのロゴの場合はカーニングを減らしてあげることが必要になる場合もあります。 9. 注意が必要な文字同士の並びに気をつける — 大文字の、W、Y、V、T、L、Pや、小文字のy、kなどの文字は、カーニングする時に注意が必要です。大文字と小文字が隣り合った時にも同じことが言えます。この問題を解決する時は、これらの注意すべき文字を先に調整して、他の文字のカーニングは後回しにしましょう。 10. 練習を重ねる — このような技術が自然にできるようになるまでには、練習が必要です。手始めに、この面白いカーニングゲームをやってみてください。これは、カーニングの達人を相手に、あなたが行ったカーニングの処理を採点してくれるというゲームです。 これは覚えておいてください。カーニングとは、文字の集合体の合間のスペースに一貫性を持たせるということです。この一貫性がよりいいものになれば、それだけ言葉にリズムとハーモニーを持たせることができます。 カーニングのコツは分かりましたか?ぜひコメントをしてシェアしてください! [ 翻訳:shunichi shiga ]

タイポグラフィに関する5つの重要なルール

タイポグラフィに関する5つの重要なルール

グラフィックデザインにおける要素に“VIP”部門があるなら、タイポグラフィはその上位に入るでしょう。たとえロゴがすばらしいレイアウトを持っていても、文字要素が優れていなければ好意的なフィードバックは得られません。 タイポグラフィはデザインを作るものであると同時に、崩すものでもあります。これからご紹介する5つのルールを理解することが大切です。 1. レディング — レディングとは文字列の行送りのことで、一般的には各行のベースラインからベースラインまでを測ったものです。レディングは文字列の視認性に影響するため、パラグラフを設定する際に重要なものとなります。レディングがなければ、文字列は狭苦しい印象を与えるでしょう。もしレディングが多すぎても、その空きすぎたスペースにより、文字列はまとまりのないものになってしまいます。 ご使用のプログラムによって、レディングの変更方法は異なります。大まかな方法は、フォントの高さより2pt上回るレディングとすることです。例えば、10ptのフォントを使用しているなら、レディングは12ptとなります。これは使用しているフォントによって変わり、フォントが違えば必要な行間も違ってきます。 2. トラッキングとカーニング — トラッキングとカーニングは、両者とも文字間のスペースを調整するという点で似ています。では、その違いは何でしょう?トラッキングは文字のグループ間の調節、そしてカーニングは個々の文字間の調節です。プリントする段階で文字が互いにぶつかり合わないようにするには、トラッキングを調節しておくべきです。さらに、トラッキングは文字の読みやすさや密度を改善するのに役立ちます。 カーニングは、ヘッドラインやすべてが大文字の表記、またはロゴなどの視認性を全体的に向上するので、とても効果的です。とても役に立つものですが、あまり多用しすぎてもいけません。1つの単語であるはずの会社名を2つの単語に見えるようにはしないでください。 3. セリフ体とサンセリフ体 — セリフとは、文字や記号のストロークの端に付く飾りのことです。長文が使われる書籍や雑誌には、セリフ体が最適です。セリフ体はベースラインにうまく沿うので読者の目を次の言葉へと導く手助けになり、長時間読まれるものに適しています。 4. 書体の数 — 異なる書体を組み合わせることでレイアウトをダイナミックに見せることができますが、あまり多くの書体を使い過ぎると、読者の気が散ってしまいます。たくさんのフォントがあると、どのエレメントが重要なのか分かりにくくなります。 一般的なルールは、1つのプロジェクトには3種類以下のフォントを使用することです。例えば、2種類のフォントをヘッドラインと本文に使用します。そのフォントはそこから太字やイタリック体にしたり、小見出し用にサイズを変更したり、大文字にしたり、またはその他のデザインエレメントにしたりすることができます。 デザインドキュメントが長ければ、より多くのフォントを使用することができます。しかし、パンフレットや広告、またはその他の短いドキュメントの場合は、1~2種類のフォントの使用に留めておいた方が良いでしょう。 5. 本文の長さ — 新聞を見ると、記事がコラムに分けられていることに気付くかと思います。1行の文字数が短いと記事を分割でき、文章が読みやすくなります。人間の目は、行の文字数が多過ぎると必然的に疲れるものです。 正確な文字数を予測するのは難しいですが、一般的なルールは各行を50~60文字未満にすることです。これは標準的な数字ですので、デザインプロジェクトによって調節すると良いでしょう。 同様のルールがヘッドラインにも適用できます。ヘッドラインは一般的に50文字以下とされていますが、1行の文章を短くすることは有益です。例えば、“すぐに使える何百ものデザインのチャンス” という見出しについて作業している場合、それを細かく分けることで読みやすくできます。 読者が流れるように読み進めることができるように、文章を短くしてください。そしてしっかりとフォントサイズを調節すれば、行がうまくそろうでしょう。 ご紹介した5つのルールは大切ですが、タイポグラフィのルールは学ぶべきものが他にもたくさんあります。 フィーチャー画像:arnoKath [ 翻訳:shunichi shiga ]

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