
飲食店を始める時、最後の仕上げとして欠かせないのがメニューブックです。メニューブックは、その店が用意できる料理を並べた単なる献立表ではなく、お客さんの興味を引くための一番重要な販促手段と言えるでしょう。このメニューブックの出来が売り上げを左右する事もあるので、制作はプロのデザイナーに任せたいものです。その際の料金を詳しくご説明しましょう。
こんなメニューはこれぐらいが相場
メニューブックと言っても、「ブック」とは呼べない1枚だけのものから、ちょっとした小冊子になるほどのボリュームがあるものなど様々ですが、やはり、デザイン料金の決め手となるのはページ数です。
だいたい1ページ10,000〜20,000円くらいで、表紙や最初に持ってくる料理の写真付きのページは20,000円、その他のパターンが決まったページは10,000円、そのページが多かったら少し割引といった設定にしている場合が多いでしょう。
ちなみに、メニューブックのページ数は多くても12ページまでに収めるほうが良いので、それ以上になる場合はドリンクメニューは別にするといった方法を採ります。
また、料理の名前や、そのキャッチコピーを考える料金は1ページ10,000〜20,000円くらい、料理の撮影は撮影時間で決めている所が多くて1時間20,000〜30,000円くらいです。
料理が全部用意されていれば、2時間で50カットは撮影できます。
さらに、印刷まで請け負う場合は、B5やA4といった寸法、部数の数、モノクロかカラーかなどで料金を決めている所もあります。
デザイン会社で作った時の料金
「メニュー制作を請け負っている」という会社は、まず、「デザインだけ請け負っている」所と「印刷やラミネート加工といった仕上げまで請け負っている」所に分けられると思います。「デザインだけ請け負っている」会社は、前述の相場通りの所が多いでしょう。「仕上げまで請け負っている」会社は実に様々なプランが用意されています。
代表的な例を3つ挙げますと、
- 8ページのメニューブックでA4のデザイン料とデータ制作料が184,000円、10部印刷加工して28,000円
- メニューブック1ページ2,000円、企画デザイン費30,000円、A4の印刷180円
- A4両面フルカラー8ページ216,000円(印刷データまで受け渡す場合は266,000円)
となっています。
このように様々な条件が出されていますので、何を基本としたらいいか迷うかもしれませんが、何が含まれていて、何が含まれていないか、一つ一つ確認していきましょう。
写真を使ったメニューを作りたい場合は、料理の撮影をプロに任せたほうが良いため、撮影料込みのプランがお勧めです。その際、エリア以外では出張費や交通費が必要になってくる場合が多いので、店の近くのデザイン会社が良いでしょう。
また、メニューは毎日様々な人が使う事から分かるように、丈夫な材質で作っていないとすぐにヨレヨレになってしまいます。これではいくら素敵なデザインでも、魅力が半減です。
ラミネート加工、ポリプロピレン(PP)加工
など表面を保護する方法を用意しているか、その種類は何か、折り筋を入れるところまで対応しているか、といった仕上げの段階まで注意して選びましょう。
フリーランスのデザイナーが作った時の料金
よほど高名なデザイナーに頼まない限り、一般的なデザイナーの制作料金は、デザイン会社のものとほぼ同じです。ただし、レイアウトや装飾を担当するデザイン専業の人が多いので、印刷・加工はもちろん、写真撮影やライティングの対応も難しい場合が多いでしょう。
それでも、個性的なメニューを望むなら、フリーランスのデザイナーに依頼すると、ほかにはない唯一無二のデザインが仕上がると思います。

料理を頼む決め手の1つとなるメニューブックは、是非、力を入れたいところです。
自分の理想とする既存のメニューブックを参考に、これを実現するためには、いくら掛かるのか、どのような手間が必要なのか、賢く見極めてください。