フラットデザインとマテリアルデザイン

フラットデザインとマテリアルデザインは一見似たようなグラフィックデザイン手法に思えますが、実は根本的な考え方、表現の仕方が異なります。それぞれにメリット・デメリットが存在し、シーンに合わせて使用していくことで、効果的に魅せることができます。ここでは、簡単にフラットデザインとマテリアルデザインの違いについて述べていきます。

フラットデザインのメリット

フラットデザインのメリット

フラットデザインはリッチデザインと呼ばれる立体的でリアル感のあるデザインの流行が後退した頃に注目され始めました。スマートフォンのアイコンやロゴタイプでもフラットデザインを用いるケースが増えています。
フラットデザインのメリットについて考えてみましょう。フラットデザインはさまざまな媒体に浸透しているため、抵抗なく受け入れることができるということ、人の目に優しくストレスを与えにくいデザインであること、そして、無駄な装飾をそぎ落としシンプルに磨きをかけているため洗練された都会的な印象を与えること、これらがフラットデザインの持つメリットと言われています。また、リッチデザインに比べ、ファイルの容量を小さく抑えることができるという点もフラットデザインのメリットと言えます。

フラットデザインのデメリット

フラットデザインのデメリット

一方、フラットデザインのデメリットに挙げられるのが、酷似したグラフィックデザインが生まれやすいという点です。

それはフラットデザインが、限りなくシンプルに仕上がるがゆえに起こる問題で、そういった点に関しては細心の注意が必要になってきます。また、フラットデザインには影という概念がないため、Webでボタンとして使用する場合、クリックできるのかどうかわからないという操作性における課題が生まれる危険性があります。

マテリアルデザインのメリット

マテリアルデザインのメリット

マテリアルデザインは広義でフラットデザインの一部とも言われますが、大きな違いがあります。
マテリアルデザインは「視覚」ではなく「触覚」に語りかけるようなグラフィックデザインで、実際に操作しているかのような効果を演出するデザインです。フラットにデザインされたものに意味のあるモーションを加えることで、ストレスなく操作方法等をガイドすることに長けています。影を利用するなど多少のリアリティがある表現もマテリアルデザインの範囲内で、Google社より制作ガイドラインが設けられているため、迷うことも少なく制作することができるでしょう。

マテリアルデザインのデメリット

マテリアルデザインのデメリット

一方、ガイドラインが設けられているということはデメリットとも言えます。マテリアルデザインのガイドラインに沿っての制作となるため、グラフィックデザインとしての差別化を図ることが難しく、オリジナリティの追求という点では苦戦する可能性があります。また、フラットデザインと比べると必要とする容量が大きく、場合によっては工夫しながら制作していく必要があります。

デザイナーは、フラットデザインのメリット・デメリット、マテリアルデザインのメリット・デメリットを理解しながら、上手に活用していく必要があります。

それぞれを効果的に使う参考情報

それぞれを効果的に使うには特徴を理解することが大切です。グラフィックデザイン制作を進めていく中で、フラットデザイン・マテリアルデザインともに、どちらが何に適しているのかを的確に判断しながらデザインを考えていきましょう。

動きがありすぎるとユーザーの視覚に疲れを引き起こしてしまい、動きがなさすぎるとユーザーに飽きをもたらしてしまうかもしれません。両社のデザインの良い面を上手に生かし組み合わせていくスキルが、今後必要になってくるのではないでしょうか。

効果的な利用

平面であることを極めたフラットデザインと、平面でありながら立体の要素を取り入れたマテリアルデザイン、これらのデザインにおける違いを理解することで、シーンに合わせてデザインを使い分けることが可能になります。そうしたデザインの知識があなたのグラフィックデザインの幅を広げていくことでしょう。