Movable TypeとWordPressの歴史

shunichi shiga
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特にブログを構築する時に使用されるコンテンツマネジメントシステム(content management system、CMS)の双璧をなすのは、「Movable Type(ムーバブル・タイプ、以下「MT」と略)」と「WordPress(ワードプレス、以下「WP」と略)」です。

ここではそのMTとWPの誕生から現在に至るまでの過程をご説明しましょう。

互いに関係しあうMTとWPの歴史

MTとWPは別々の経緯で生まれましたが、先に誕生していたMTはWPの誕生時に影響し、WPがブログに留まらないCMSに発展するとMPも同様に発展するというふうに、お互い刺激を与える関係になっています。

2001年に誕生したMTはWPが2003年に誕生した後も2004年頃まで優勢でしたが、それ以降は逆転し現在はWPが圧倒的なシェアを誇ります。

誕生から現在までのMTの歴史

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MTは、サンフランシスコ在住で失業中だったベン・トロット(Ben Trott)が、ウェブログを書いていた妻のミーナ(Mena)のために、記事を更新しやすくなるようなソフトを開発した事から誕生しました。

ブログという新しいメディアが注目され始めた頃のため、ベンが開発したソフトはネットで評判を呼び、トロット夫妻はシックス・アパート株式会社(Six Apart, Ltd.)を創業して、そのソフトを元に開発したMTを2001年に発表しました。

それから順調に機能を充実させ、2002年のバージョン2.2には現在ではブログの標準装備になっているトラックバック機能を導入しました。

しかし、2004年に3.0を発表した辺りからライセンス問題が浮上し、人気に陰りが出てきます。

2.0リリース時でも無料版は商用利用できませんでしたが、さらに3.0の有料版では価格によってブログ数を制限するなど厳格にしたからです。

これに対して大きな批判が起こった直後に、ブログ数の制限を撤廃するなどライセンス内容を変更しましたが、ちょうどWPに人気が出てきた事も重なり、それからのMTの利用者数は横ばいのままの一方、完全オープンソースのWPはブログブームに乗って爆発的に利用者数を伸ばしました。

その後も、シックス・アパートは関連企業を買収し成長していきましたが、2010年に広告ネットワークの「ビッグエッグ(VideoEgg)」と合併し、名称を「SAYメディア(SAY Media)」に変更しました。

そして、シックス・アパートの社名をそのまま使っていた2003年設立の日本法人が2011年にインフォコムの子会社となり、以降のMTの開発を担当しています。

そういう訳で、世界のMTのシェアは、日本がほとんど占めているのです。

MTは2009年のバージョン5.0からブログ専用ではなくサイト全体を管理するCMSとなり、2016年2月現在の最新バージョンは6.2です。

誕生から現在までのWPの歴史

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WPは、テキサス在住の大学生だったマット・マレンウェッグ(Matt Mullenweg)が、当時使っていたオープンソースのブログツール「b2/cafelog」が長らく更新されてないところに不安を覚え、本来の拡張性を持ちつつ、MPのような柔軟性を持ち、Blogger(Googleのブログツール)の設定のしやすさを持つといったb2の改造をブログで広く持ちかけたところ、イギリス在住のマイク・リトル(Mike Little)がそれに賛同し、共に開発を進めて2003年に発表されました。

2004年にMTのシェアを抜き去って以降、ブログツールと言えばWPとなり、オープンソースゆえに多くの人によって次々と機能が加えられ、2008年のバージョン2.6ではブログだけには留まらないCMSとしての地位も確立しました。

2016年2月の時点で、WPはCMSを使うサイトの59.1%で使用され、これはすべてのサイトの25.8%に当たります。

また、最新バージョンは4.4です。

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このように現在はWPの全盛期ですが、目まぐるしい現実世界の動向以上に変化の早いウェブの世界ですので、将来はWPに取って代わるようなCMSが現れるかもしれません。

さらには、ブログというメディア自体が、違うメディアに取って代わられるかもしれません。

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