キャラデザインの制作方法

「会社のイメージアップを図りたい」「もっと親しみのある商品にしたい」といった理由でマスコットキャラクターの制作を依頼される場合は多々あるでしょう。そんな時、どういうふうに作業を進めたら、依頼した側も依頼された側も納得できるキャラクターが完成するでしょうか?
キャラクター制作の始めから終わりまで順を追って説明します。

希望のキャラクター・イメージを共有

まずは、依頼主が「どんなキャラクターを希望しているのか」という肝心な所を知る事が大切です。
しかし、実際は「かわいい」「ほのぼのしている」「子供に受ける」など、あまり具体的ではない指示を出される場合が多いでしょう。そのような際は、土台となるイメージを作る事から始めなければなりません。
よく使われる手は「馴染みのある動物」「対象の商品やサービス」「社名や代表者名」から発想を広げる方法です。

この中から1つだけ採用するのではなく、例えば、「島内という歯医者さんのキャラクター」を作る場合、「島内」から「シマウマ」をモデルにし、知的な雰囲気を出すために眼鏡を掛けさせ、歯ブラシを持たせる、といった感じで複合的に採用するのも、特徴が際立って良い方法でしょう。

このほかに、色使いや頭身、丸っこい形か角ばった形など、大まかな外見を決めると同時に、キャラクターの名前、性別、性格など、内面まで決めておくと、必然的に双方でイメージが共有されると思います。
●キャラクターを使う場所を考えて
イメージを共有した後に考えてなくてはならないのが、キャラクターを使う場所です。ホームページに掲載、パンフレットや名刺に印刷といったオーソドックスなものから、Tシャツにプリント、着ぐるみを作って街頭で宣伝まで、キャラクターが活躍する場は様々です。

ホームページに掲載、パンフレットや名刺に印刷くらいでしたら、それほど制約はありませんが、Tシャツにプリントとなると、布に印刷しても問題が出ないように、細かったり擦れた線ではなく、ある程度太さのあるしっかりした線のキャラクターにしなければなりません。

さらに、着ぐるみとなれば、中に人が入れて動けるような形にする必要があります。

こういった凝った使い方ではなく、1色または2色で印刷する場合があるというだけでも、グラデーションや色の区別で形の境を決めているキャラクターは不向きと言って良いでしょう。

さらに、スマホのアプリのアイコンに使うなど、キャラクターをかなり縮小する場合は、それに対応する、はっきりとした色使いや形が必須になってきます。

変更依頼が来た時の上手な対処法

このように充分に話し合い、ラフや色案を出してOKをもらっていても、いざ仕上げてみたら「何かイメージと違う」と言われてしまう事は往々にありえます。こういう状態に陥る前に、あらかじめ変更回数や変更料を設けておく事をお勧めします。
次の仕事が詰まっていなければ、変更回数より変更料を頂くほうが、依頼主も制作者も心残りなく仕事を終えられるでしょう。

その一例としては、ラフの段階から費用が掛かる事とし、ラフは色指定まで終えて、実質の作業料プラスα(力量に合わせて)という最低限の料金にしておきます。もし、話し合った項目と違う事を要求されたら、そのたびに変更料をもらいます。

仕上げの段階も同じように、仕上げの手間に合わせた実質の作業料と変更料を定めておけば、双方とも精神的に楽になる気がします。
この料金設定を実現するために、話し合った項目は必ず書面にして残しておきましょう。その上で、変更依頼が出た場合の対処としては、キャラクターのイメージを決める時と同じように、「何がイメージと違うのか」を具体的に突き詰めていかなければいけません。
多くの依頼主は「それが何か」を言葉で表す事が難しいと感じているようです。

例えば「何となく暗い気がする」という返事があったら、色なのか、表情なのか、ポーズなのか、デザイナーの視点で原因を探ってみてください。
それが分かったら、変更は容易でしょう。

変更依頼への対処法

ほんの小さなキャラクターといえども、みんなの思いが詰まったデザインの塊です。

もしかすると、明日のヒットにつながるようなキャラクターが誕生するかもしれません。是非、依頼主と意気投合して、素敵なキャラクターを作り出してください。