シンプルで上品なメニュー

レストランやカフェなどで欠かす事ができないメニューブックですが、そのデザインは店の印象を左右する一つと言って過言ではないでしょう。高級レストランで出てくるような革張りのもの、ファミリーレストランで見るような写真をふんだんに使ったもの、といった様々な種類があるうち、ここでは、文字を中心としたシンプルなメニューブックについてご説明します。

シンプルなメニューが合う依頼とは?

ミシュランの星が付くようなランクの高い飲食店は、メニューブックはあえて文字だけのシンプルな構成にし、写真やイラストを使わないのが通例ですが、そのような店からの依頼は滅多にないので、もっと一般的な店を対象としましょう。

売れ行きを良くするにはメニューに料理の写真を載せるというのが鉄則です。
しかし、美味しそうに写っている写真でないと逆効果になってしまうため、料理の撮影はプロのカメラマンに頼む事になりますが、少し敷居が高いと感じる人も多いかもしれません。
そんな場合、シンプルでも興味を引き付けられるように、デザイナーの力が必要となってきます。

シンプルになるデザインのポイント

文字と少しのイラストだけのデザインにすれば問答無用にシンプルになりますが、それでいて味気ないデザインにならないようにしなければなりません。

ここで重要になってくるのが色使いです。
同じ赤でもビビッドだったり、スモーキーだったり、色味が違いますので、何色か使う場合は同じ系統でそろえるべきでしょう。
特に、店のロゴを入れる時、そのロゴに合った色を使うのは基本中の基本です。

また、フォントも明朝、ゴシックといったオーソドックスなものから、装飾性の強いものまでありますが、ちぐはぐな印象にならないように気を付けましょう。

シンプルなメニューのいろいろ

ここに挙げたのは、いずれも写真を使っていませんが、目を引き付ける参考例です。

色々なメニュー

新しく開店したニューヨークのレストランのメニューです。表紙の野菜を使ったパターンが印象的です。
中は文字だけのメニューですが、表紙と裏表紙を少しずつ折り込むというふうに工夫がしてあります。

ガストロパブのメニュー

アメリカのソルトレイクシティ近郊にある、ビールの醸造所に併設されたガストロパブ(ビールや食べ物を供するバーとレストランを兼ねた飲食店)のメニューです。ロゴの黒色に合うオレンジを使い、味のあるイラストがあしらわれています。

ユースホステルのバーメニュー

ドイツを中心としたユースホステルチェーンのバーのメニューです。黒板風の下地に、チョークで書いたような文字やイラストを施しています。

デリカテッセンのメニュー

シドニーにある、イートインを備えたデリカッセンのメニューです。お店が石材を使った中世風の内装で、ロゴもクラシカルなので、当時の羊皮紙に書かれた書物のような雰囲気を出しています。

レストランのメニュー

ニューヨークのロングアイランドにある庭園内に建てられたレストランのメニューです。地元の家族連れや老夫婦が多く訪れるので、親しみやすく、少しヴィンテージ風なところもありながら、キャッチーなデザインを希望されました。こちらは、それらが見事にかなえられていると思います。

アイリッシュパブのメニュー

アメリカのニュージャージー州にある本格アイリッシュパブ&レストランのメニューです。ケルト文化の雰囲気を出すために、そのフォントや模様を多用しています。

フレッシュジュースバーのメニュー

アメリカのマサチューセッツ州にあるフレッシュジュース・バーを備えた自然食品店のメニューです。
倉庫を改造した店舗なので、むき出しになった鉄骨のブラックとグレーの色をメニューに生かしています。

ギリシャフードのメニュー

ニューヨークにあるギリシャ風ファストフード店のメニューです。ユースホステルのバーと同じく、こちらも黒板風の下地に、ギリシャの国旗をイメージさせるホワイトとブルーの色で内容が書かれています。

魅力的なメニューブック

料理の写真を使わず、文字とイラストのみでも、これだけ魅力的なメニューブックが作れます。このようなデザインこそが、デザイナーの力量を発揮できる場所と言えるでしょう。
シンプルなデザインを要望された以外に、もし写真が用意できなくて困っている店があったら、その力で助けてあげてください。