知っておくべき10のクラシックタトゥースタイル

shunichi shiga

現在タトゥーには恐らく何千ものスタイルがあり、才能あふれる彫師によって日々新たなスタイルが生み出されています。しかし彼らが彫るデザインの多くは古来より根付いていた特定のスタイルをベースにしています。それは何十年、あるいは何世紀も前のスタイルです。

こちらの記事では10のクラシックなタトゥースタイルを紹介します。タトゥーのデザインに関心を持ち始めた方に、ぜひ知ってもらいたいスタイルを厳選しています。クライアントは希望するデザインを正確な専門用語で伝えられないことがあります。しかしデザインを依頼する時、クライアントの頭の中にこの10のスタイルのいずれかがイメージされていることは間違いないでしょう。そのためクライアントのイメージを的確に反映するためには知識として控えておく必要があります。

1 アメリカン・トラディショナル

Tattoo Styles - Classic

タトゥーと聞いてまずイメージするのがこのスタイルではないでしょうか。アウトラインがはっきりしていて、似たような色やイメージで描かれており、オールドスクール・スタイルとも呼ばれます。海、航海にまつわるモチーフやピンナップの女性、どう猛な捕食動物の他に、ハート、バラ、短刀を組み合わせたデザインが主流です。1930年代、ノーマン“セイラー・ジェリー”コリンズによって世に広まったスタイルですが、今でもその人気は廃れていません。画像はタトゥーショップ「Kings Avenue Tattoo」の彫師フランキー・カラッチョリの作品です。

2 ニュースクールタトゥー

Tattoo Styles - New School

ニュースクールタトゥーとは全身に奇抜な漫画を描いたようなスタイルのことです。このスタイルではジェシー・スミスの作品が有名で、ビビッドな色を使って個性的な動物が登場するカオスのような架空世界が描かれています。

3 ジャパニーズスタイル

Tattoo Styles - Japanese

他の記事でも取り上げましたが、世界中のタトゥースタイルには数世紀に及ぶ歴史があります。その中でも不動の人気を誇るのが日本伝統の「刺青」です。今でも彫師はこれらのクラシックな傑作をベースに、伝統的かつ斬新なデザインを描きます。このスタイルの特徴は背中や腕、脚を覆う大きな絵です。画像はニューヨーク州のクリス・オドネルが描いた伝統的な動物、花、サムライのタトゥーです。

4 ブラックアンドグレー

Tattoo Styles - Black and Grey

画像はロサンゼルスにあるタトゥーショップ「East Side Ink」の彫師ジェシカ・マチェッティの作品です。ブラックアンドグレーはジャンルにとらわれない幅広いスタイルで、描く対象物に制限はありません。グレーの色合いによって何でもリアルに仕上げることができます。元々は色調の幅を出すため、黒のインクを水で薄めて使っていました。

5 ポートレートタトゥー

Tattoo Styles - Portraiture

シェーン・オニールの作品は、そのポートレートリアルさが特徴です。ポートレートタトゥーはリアリズムを追求しています(まさにイメージを現実的に表現したようなデザインです)。クラシックな印象を与える黒のアウトラインを使うことなく、彫師は一見不気味ともとれるほど正確にカラーとブラックアンドグレーで人物を描きます。

6 Stick and poke

Tattoo Styles - Stick and Poke

7 トライバルタトゥー・ブラックワーク

Tattoo Styles - Blackwork

ブラックワークはトライバルタトゥーを起源とし、元々は黒を基調とした太いラインで様々な幾何学模様を描くスタイルでした。その後、彫師たちはこのタトゥースタイルをさらに進化させ続け、あらゆる題材の柄や絵を組み合わせて身体の至る所に様々なフォームで渦を巻くように模様を配置する、魅惑的なスタイルへと発展しました。ナザレノ・ツバロがこのスタイルのタトゥーを専門としており、画像も彼の作品です。

8 バイオメカニカルタトゥー

Tattoo Styles - Biomechanical

バイオメカニカルタトゥーは人が本来持つ独特のボディラインに合わせて、フリーハンドで描かれています。腕の内部に機械が埋め込まれたようなデザインです。このスタイルのタトゥーと言えばローマン・アブレゴの名は外せません。クライアントの腕や脚を覆う、エイリアンや機械を想起させる彼の作品は見物です。

9 リアリスティック・トラッシュ・ポルカ

Tattoo Styles - Realistic Trash Polka

リアリスティック・トラッシュ・ポルカはドイツの「Buena Vista Tattoo Club」のシモーヌ・プラフ、ボルコ・メルシュキーによって生み出されました。写真やハンドライティングの絵、スプラッシュペイント、タイピングした文字など様々な印刷物から引用した素材を複雑に組み合わせ、コラージュ風のスタイルとして瞬く間に認知されました。

10 シュルレアリスム

Tattoo Styles - Surrealism

シュルレアリスムを表現する場合、膨大な種類の題材を使用することができます。スタイルやテーマもその都度変化します。タトゥーを見た人が崇高なファンタジーの世界観にひきこまれたのなら、彫師はシュルレアリスムなデザインを仕上げたと言えるでしょう。画像のタトゥーはミランのタトゥーショップ「The Saint Mariner」の彫師ピエトロ・セッダの傑作です。

どのタトゥースタイルがお気に入りですか?ぜひコメントでシェアしましょう!

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書体を知ろう:Futuraの驚くべき過去

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ユートピアを目指したデ・ステイル造形運動のビジュアル付き歴史概要

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デ・ステイル(De Stijl:オランダ語で「スタイル」の意味)は第一次世界大戦の混沌の中、「秩序への回帰」を掲げて生まれた芸術活動の一つです。 ドイツの芸術家ピエト・モンドリアンとテオ・ファン・ドゥースブルフが中心となり興ったデ・ステイルは、戦前の芸術の装飾的な傾向(アール・ヌーヴォーを思い浮かべて下さい)を否定し、あらゆる対象を幾何学的形式で描くキュビズムを、新たな芸術の性質として提唱しました。最も基本的なデザイン要素である垂直、平行の直線や、原色のみで表現する完全な抽象芸術を目指していました。 デ・ステイルの造形理念は芸術美を持ちながらも社会に大きく影響しました。芸術家自身の個性を表面上から取り除き、精密さや全体的な調和を求めることによって、デ・ステイル派は未来のユートピアへの基盤を築けると考えていました。 全体主義を理念とするデ・ステイルは、社会を立て直すために、いわゆる「高級芸術」や「応用美術(グラフィックや製品のデザインなど)」、そして「建築美術」を区別している間違った定義を撤廃しようとしました。 デ・ステイルは絵画だけでなくデザインや建築の分野にもその性質が反映されています もちろん、現代のロゴやウェブサイトのデザイン分野でも、この性質が見られます(ある意味では、モンドリアンこそがWindowsの初めてのデザイナーと言えるかもしれません)。 デ・ステイルな作品に目を向けると、それらの特徴はすべて、現代のデザイナーが扱い、称賛しているものだということが分かります。ミニマルな単純性や緊張感の表現、対象物と余白スペースのバランス、グリッド(格子状のデザイン)などです。 Microsoftに用いられたグリッドには、デ・ステイルの芸術美の影響が感じられます 英国のデザイン雑誌『Eye』に掲載されたエッセイで著者ジェシカ・ヘルファンドは、デ・ステイルこそ現代のデザイナーが持つプロ特有の危機感に対する答えだと訴えています。それについて言及した部分を抜粋しました。 ― さまざまなものが電子化した現代の環境の中では対人交流が共存し発達しているために、(もし完全に廃れていないと考えるなら)デザインの機能は社会の主流から取り残されていると考える人もいるかもしれない。あるいは、デザイナー自身の役目が消えかけているとも感じるだろうか。おそらく私たちは無意識のうちに、その支配権をコンピュータや作品を見る人、新しいものを求める欲、成長するグローバル社会に委ねてしまったのだ。― しかし、著者はその状況に対する解決策も提示しています。 ― 現代デザイナーにできること、取り組むべきことの核心は、精密さを明確にし、称賛するということだ。それを活用することでデザイナーの役割はより具体化されると同時に重要さを増し、新たなビジュアル定義を構築する者としての使命が再び明確になるだろう。 スクリーン上でクリエイティブな表現を形とすることに苦心しているなら、デ・ステイルの芸術家たちのように、自分の作品を限られた直線的な要素を用いて訴えてみてもよい。私たちは現代のサイバースペースが生み出す無限に広がる空間で、デ・ステイルの直線で示す魅力を伝えることができるのだから。― まだまだ語るべき内容はあるのですが、デザインの歴史に関しては、おそらくビジュアルで順に追っていくのが最良でしょう。そこで、デ・ステイルの想像力豊かな作品や、デ・ステイルにインスパイアされたデザインを用意してみました。 雑誌『デ・ステイル』1号、2号の表紙 映画『インセプション』のオマージュポスター。デ・ステイルの表紙にインスパイアされたデザインです。 テオ・ファン・ドゥースブルフとリチャード・ケグラーのデ・ステイル書体。四角形のジオメトリックなコンセプトが土台となっています。 アムステルダム市立美術館の新しいロゴはとてもミニマルに仕上がっています。完全なデ・ステイルではなく、根本的なデ・ステイルの要素がいくつか含まれています。 こちらの2つもデ・ステイルにインスパイアされたロゴです。建築家ハリス・アームストロングのロゴ、アップルの改訂版ロゴ。 改装したモンドリアンのスタジオ デ・ステイル展示会のポスター デ・ステイルにインスパイアされた3Dデザイン 別の展示会ポスターと、その展示会グッズ オルタナティブ・ロックバンド『ザ・ホワイト・ストライプス』のデ・ステイルを取り入れたアルバムジャケット。アルバムタイトルにも起用しています。 米国オークション会社eBayのロゴデザインを募集した99designsのコンペで、Ruiz Nala wi Garengが提出した作品には目を奪われました。斜線が多いため、デ・ステイルにはなりきっていないものの、色使いや黒のラインがデ・ステイルな印象を与えます。 いかがでしたか?デ・ステイルは現代デザイナーが持つ問いへの答えだと思いますか?最近、デ・ステイルなデザインを見かけたなら、ぜひコメントをしてシェアしてください! アイキャッチ画像:Theo van Doesburg 『Composition Ⅶ(the three graces)』(Wikipediaより)[ 翻訳:shunichi shiga ]

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