99designsのこれまでの成長ぶりから判断して、今年は重要な年になりそうです。本サイトはかつてないほどの速さで進化を遂げているので、ぜひデザイナーの皆さんも一緒に成長してほしいと願っています。

優れたデザイナーになる12の方法を紹介しますので、毎月1つ試してみてください。新しいスキルを学び、新たなヒントを生かしていくことで、さらに優れたデザイナーになりましょう。

1. グリッドの使い方を習得する

ウェブサイトであろうと印刷物であろうと、デザインする上でバランスのとれたレイアウトを決定することは、最も難しく、非常に悩ましい作業の一つです。しかし、この問題はグリッドがあっという間に解決してくれます。グリッドを使えば、いつもの試行錯誤を繰り返すことなく、レイアウト作業を系統立てて行うことができるのです。

グリッドの使い方

この方法なら、グリッドに沿ってレイアウトを決めていけばいいので、コンセプトやタイポグラフィ、雰囲気といったクリエイティブな作業に集中することができます。

また、いったんデザイングリッドを作ってしまえば、レイアウトの選択肢が瞬時に視覚化されます。そのため、心にゆとりを持って次のデザインプロジェクトに臨めるのが何よりの利点と言えるでしょう。

2. より良いフォント選択ができるツールを使う

普段、あなたはどのようにして企業ロゴのフォントを決めていますか?大抵は、ひとまず自分がいつも使うフォントにしておいて、手持ちのフォントの中から良さそうな選択肢を探すでしょう。もっと経験を積んだデザイナーなら、どの書体を試したいかがピンとくるので、迷わずそれを選ぶはずです。

しかし、この様なやり方には問題があります。まず、自分のパソコン上にあるフォントに選択肢を限定してしまう点。そして、目まぐるしく変化するデザイン業界にいながら、せっかくの無料のツールを利用していないという点です。

フォント選択ができるツール

Myfonts.com.のタグ一覧をチェックしましょう

次回のデザインプロジェクトのために、MyFonts.comのタグ一覧をチェックしてください。あなたの探し求めているスタイルを一番表すキーワードを選択するか、検索ボックスに特定のタグを入力します。

すると、探しているスタイルに合致した書体がずらりと出てきます。また、あなたがプロジェクトで使うサンプルテキストを入力することもできるようになっています。例えば“レストラン”を選んで、サンプルテキストボックスにクライアントのレストラン名を入れれば、簡単にプロジェクトにふさわしい素敵なフォントをいくつも確認することができるでしょう。

3. 無料のカラージェネレータで新しい配色を試す

私たちは習慣の奴隷ですから、多くの人は同じ配色を何度も選んでしまいがちです。まさかと思うでしょうが、こうした選択はしばしば使っているソフトのデフォルトに左右されることが多いのです。実際に、大抵のベクター形式のデザインには、Adobe Illustratorのデフォルトのスウォッチ(色見本)が使われています。

カラージェネレータ

Adobe Colorを使えば、素敵な配色を探して共有できます。

こうした習慣を破る一番簡単な方法は、例えばAdobe Color CCといったオンラインのカラージェネレータを使うことです。このツールを使えばたくさんの素敵な配色を探すことができ、それらをASEフォーマットで保存して、簡単に他のAdobeアプリケーションにインポートすることができます(注意:保存するには無料の登録が必要です)。

もう一つの有効な方法は、任意の画像や写真から自分のパレットを作ることです。これは特定の画像や写真を必ず使わなければならない時や、ある画像の色使いが気に入った時には非常に役立ちます。cssdrive.com が提供しているカラーパレットジェネレータを試してみましょう。手持ちの画像から直接CSSやPhotoshopのパレットを作成できます。

その他のお役立ちツール

4. デザインでストーリーを語る

素晴らしいデザインは、飾り立てなくとも多くを語ります。デザイナーを有名にするのは、見た目の良い作品を生み出す能力ではありません。メッセージを送り届け、ターゲットのツボを効果的に押さえる能力です。

デザインのストーリー性

環境問題を表現するのは難しいものですが、このWWF(世界自然保護基金)の広告は優れたストーリーテリングの典型的な例です(Ads of the Worldより)。

このスキルを習得する最良の道は、広告のテクニックを学ぶことです。広告は比喩的な表現方法など、説得力のあるデザインを生み出すのに役立つクリエイティブな技を教えてくれます。

5. ブレインストーミング中はペンと紙を使う

最初からPhotoshopやIllustratorといったソフトでデザインプロジェクトを始めることは、非常に不利となる場合があります。理由はたくさんありますが、とりわけ顕著なのは独創性が失われることです。

ブレインストーミングにはペンと紙を使用

MailChimp、Shopify、新しいスカイプなどのエモーティコンで知られる著名なアイコンデザイナー、Jon Hicksは、常に鉛筆スケッチからデザインを始めます。

デザインソフトは、デザインのアイデアを生み出すためには作られていません。すでに決定したアイデアを形にするために出来たものなのです。アイデアを出す段階でそれらを使うと、実際に信じられないくらい作業スピードが落ちます。クリック、アンカーポイントやコーナーポイント、ボタン、フォントのウエイト(濃さや太さ)、スウォッチなどに煩わされてしまうのです。これは、ペンを使う時には起こらない問題です。

また、デザインそのものから離れて、色や視覚効果ばかりに気を取られてしまうかもしれません。

6. 1つのアイデアに固執しないこと

質問です。ひどいものを見ずして、良いものを見分けることはできますか? 答えは「ノー」です。しかし多くのデザイナーが、頭に浮かんだ最初のアイデアにこだわってしまうという、単純なミスを犯しています。

1つのアイデアに固執しない

Mario Oconは、家具メーカーThomas & Grayの最終案を決める前に6つの異なるアイデアを出しました。

1つのプロジェクトにつき、少なくとも3つの異なるデザイン案を制作してください。それがどんなに大変なことに見えたとしても、です。そうすることで、パッとしない案を排除できるだけでなく、良いものと悪いものを比較し、見分ける目を養います。

7. デザインの決定を促すRISアプローチを使う

RISとはレスポンス(Response)、イメージ(Imagery)、ソリューション(Solution)の頭文字を取った言葉で、非常に効果的なデザインを生み出す3段階のシステムのことです。この手法は、パンフレット、ウェブサイト、ポスターなどの複雑なデザインを制作する際に最も有効です。また、ロゴデザインのインスピレーションを引き出すためにも使えます。

RISアプローチ

ホテルチェーンのFour Seasonsは、リラクゼーションやラグジュアリーといったイメージを喚起させる画像、色、パターン、フォントを用いています。

3段階のシステムは以下のとおりです。

  • レスポンス-自分のデザインから、どんな感情印象を喚起させたいですか? 例えば、人気の高いスキーリゾートのウェブサイトを手がけているなら、喜びや興奮といった感情を喚起させ、サイトを訪れる人々に、このリゾートは高級で一流だと思わせたいはずです。
  • イメージ-そうした反応を促すために、どんなイメージや視覚的要素を用いればいいでしょうか? 例えば、色、テクスチャ、写真、パターン、フォントなどのことです。このスキーリゾートの例では、人々がスキーをして楽しんでいる画像で喜びと興奮を引き出すことができるでしょう。また、大きなセリフ体の大見出しや銀とブラックの色使い、そして少しテクスチャの入った背景を使うことで高級感を醸し出すことができます。この段階では、ムードボードを作ってみるのが一番ですが、必ずしも必要ではありません。
  • ソリューション-あなたのイメージに基づいたデザインコンセプトを展開し、それがあなたの意図したとおりに人々に伝わるかどうかを確認します。

8. 定番デザインのカバーバージョンを作ってみる

大抵の場合、何かをコピーしたり真似たりするのは良くないことです。しかし、初心者にとっては、真似をすることは学ぶことにつながります。多くのミュージシャンがポピュラーソングのカバーバージョンを歌ってスキルを磨くのと同じように、あなたも定番デザインのカバーバージョンを作ってみましょう。

やり方は簡単です。まずウェブサイトやポスター、ロゴデザインなど、あなたが大好きなものを見つけて、できる限り忠実に再現してみるのです。オリジナル作品そっくりのレプリカを作ってもいいですし、あなた流にアレンジしてもいいでしょう。

定番デザインのカバー

この米陸軍のポスターは、その人気ゆえに無数のカバーバージョンが作られてきました。その多くが、ユーモアを感じさせる作品です。

デザインをカバーすることで、オリジナル作品に対する鑑賞眼がさらに養われます。また、何よりも独創性や、技術的なスキルを高めることができます。

そのレイアウトがどのように(またなぜそのように)構成されたのか、どんなフォントの組み合わせが使われているか、どのような理由で特定のテクスチャが選ばれたのか、細部を詰めるためにデザイナーがどのような技術的困難に直面したか、といったことが分かるのです。

注意:この試みは、あくまでも学習のためです。他人のデザインをコピーして、コンペや実際のクライアントに提出してはいけません。

9. オフィスをインテリジェントに飾る

デザイナーにはインスピレーションが欠かせませんが、真っ白な壁に囲まれた部屋の中では、大して創造力は刺激されないでしょう。そこで、素敵だけれど何の目的も果たさない普通の“クリエイティブ”なオフィスを、効果的なアイテムで飾ってみてはいかがでしょうか?

40年以上にわたりCBSのイメージ戦略の責任者を務めたグラフィックデザイナーLou Dorfsmanは、CBSのカフェテリアを飾るGastrotypographicalassemblageと題された幅35フィートの有名なアート作品を作りました。

例えば、次のようなことができます:

  • 手持ちのフォントコレクションを印刷して壁に飾る
  • 好きな配色を20パターン作り、その色で天井を塗る
  • ウェブサイトやパンフレットのレイアウトを印刷して額に入れる
  • メモ帳を買ってきて、立っている時にアイデアをスケッチする

こういったことを実践すれば、刺激的な環境が生まれ、インスピレーションが湧いてくるでしょう。書体や色、その他の重要な要素についての良いヒントが得られるはずです。

10. さらに研究してみる

デザインする対象についてあまり良く知らないと、多くのアイデアや好機を見落としてしまうことになります。

例えば、私が参加した最近のコンペの課題は、カクテルバーのために1920年代風のデザインを提案するというものでした。当時の様々な書体を調べたところ、面白いことに、クライアントの街にあるよく知られた建物に、1920年代のレリーフとタイポグラフィがあしらわれていることを発見したのです。私は自分のデザインに同じ書体を使うことに決めました。

おかげで私の提案はクライアントの注目を集めることができ、私自身もデザインに対する新たな視点を得ることができました。Google検索のひと手間が、大きな収穫をもたらしたのです。

研究する

コーヒーのプロジェクトを手がけているのですか? Google画像検索に“コーヒー広告”と入力して、コーヒー業界のクライアントが何を考えているかを確かめましょう。

手がけているデザインプロジェクトについてリサーチする際は、次の事柄を検索するのがお勧めです:

  • 歴史と原産地-例えば、ココアを出す店のロゴをデザインしようとしているなら、“ココアの歴史”や“ココアの物語”を検索して、面白いものがないか探してみましょう。
  • 業界の広告-Google画像検索で、“○○ 広告”と入力して検索します(○○の部分にはプロジェクトのテーマを入れる)。そうすれば、クライアントの業界の広告例が見つかり、プロジェクトへの理解が深まるでしょう。
  • 地域性-もしクライアントの製品が地域を限定して売られていたり、特定の地域をターゲットに作られていたりした場合は、その地域のことを研究しましょう。
  • 事実と統計データ-Googleの検索ボックスに、調べたい事柄に続けて“事実“と入力して検索します。そして検索結果を、読みやすいブログ投稿や記事に絞り込みます。なじみの薄いテーマをざっと調べたい時に、もってこいの方法です。

11. 絵が描けるデザイナーになる

絵が描ければ、あなたの値打ちは倍増します。なぜなら、デザインをする上で出てくる問題の中には、基礎的な描画の技術で解決できるものがあるからです。

絵が描けるデザイナー

Drawspaceは、印刷可能な無料描画レッスンを提供しています。有料コースで先生の指導を受けることもできます。

絵が描けないと、アイコンやキャラクターロゴといった、スケッチやイラストのスキルが要求されるものに対し、さえない一時しのぎの案を作り続けることになります。それに、絵を描くことで養われる視覚的なバランス感覚や調和といったセンスを身につけられません。

絵の描き方を習得することは、以前より簡単になっています。Googleで“絵の描き方を学ぶ”と検索するか、drawspace.comに直接アクセスすればいいのです。

12. 広告コピーの書き方を習得する

デザイナーは、自らの作業における書くスキルの重要性を見過ごしがちです。しかし、そもそもグラフィックデザインとは、メッセージを伝えるためにあります。

広告コピーの書き方

優れたコピーライティングだけでデザインされた作品もあります。

通常、プロジェクトのコピーを担当するのはコピーライターですが、良い文章の基本原則を理解することは、プロのグラフィックデザイナーにとっても必須のスキルです。

スキルの習得は、身近なところから始めましょう。まずはEメールの文章にもっと注意を払うことです。

どんなヒントやスキルを学ぼうと思っていますか?

[ 翻訳:shunichi shiga ]