色を使う仕事にありがちな8つの失敗とその対処法

Peter Vukovic

私たちデザイナーには、色について何かに例えて語るようなぜいたくは許されていません。デザイナーは主にRGBやCMYKや16進数の世界にいて、定期的にHSBの世界を旅します。

愉快ではないでしょうが、これは重要なことです。色を使うことはグラフィックデザイン業界では必須であり、色に関するミスのせいで印刷会社に大きな経済的損失を与えることもあります。

それではよくある失敗を見ていきましょう。

1.古いモニタまたは安価なモニタを使っている

モニタの質

あなたのモニタは最新型ですか?

物事には順序があります。プロ仕様ではないモニタや、単に古すぎて正しい色や輝度値で表示できないモニタでは、まともに色を映し出すことなど期待できません。

ほとんどのモニタは、ゲームやビジネスには使用することができますが、あなたのような専門家のためには作られていません。安物の電子機器と質の低いディスプレイ技術を使用したモニタは、たった1つの目的、すなわち地方の電器店で大きくて目立つ値札を貼ってもらうことだけを念頭に置いて作られています。色と商品の寿命がどの程度考慮されているかは想像できるでしょう。

だからこそまさに、大きくて高価な、ほとんどの人が見るのに勇気がいるようなモニタを、あなたは周りを気にせず手に入れる必要があるのです。あなたはそれまで誰も見たことのない色を見ることができますし、近所で有名になれます。やったー!

2.モニタの校正をしていない

モニタの校正

もしあなたのモニタで「ムービー」「テキスト」または「ゲーム」のような任意の色の設定がされているなら、すぐに校正を行いましょう。

校正は、色およびグレートーンを最も幅広く表示できるようにモニタを調整するプロセスで、物のそのままの色を見ることができます。基本的にあなたがやるべきは、明るさとコントラストの個人的な好みを捨てて、色温度を6500Kに設定し、画面で読んだ設定条件に合うまで表示設定を調整することです。

最新でハイエンドのモニタは出荷時に校正が行われているので、自分ですることはほとんどありませんが、設定が正しいかどうかを確認しておいた方がいいでしょう。

校正の一番良いところ?
それは、もしクライアントがモニタの色について不満を言ったら、校正の問題だと見当がつくことでしょう。

3.カラープロファイルの設定が間違っている

カラープロファイルの設定

デザインソフトの設定については、何を変更したいのか“正確に”分かるのでなければ、デフォルトのカラープロファイルを変更しないでください。

自分が何をしているか完全に確信がある場合を除いて、PhotoshopやIllustrator、CorelDRAWに付属しているウェブ、印刷、その他のカラープロファイルのデフォルト設定は決して変更しないでください。

これらのソフトの最近のバージョンを使用している場合、そのカラープロファイルには既に、使用シナリオの99%をカバーし、広い範囲のデバイスに可能な限り最高の色再現を提供するための設定がされています。カラーマネジメントに非常に慣れていて、実現したいことが正確に分かっているのでなければ、カラーマネジメントをいじる理由はほとんどありません。非常に慣れていたとしても、いじることに利点があるかは疑わしいです。

決めなければならないのはたった1つ、ウェブ用の作業をするのか印刷用なのかということです。新しいドキュメントを作成する時に、どちらかをソフトで設定します。カラープロファイルについてはそのままにしておけば、それで良かったと満足するはずです。

4.色校正を有効にしないまま印刷物をデザインしている

色校正を有効にする

色校正を有効にしていなければ、作品の色が印刷ではどのように見えるのか(上の図の右)分かりようがありません。

プリンタはモニタと比べると、ハッブル宇宙望遠鏡の隣にある安い望遠鏡のようです。同じ物を見ているかもしれませんが、宇宙望遠鏡ではより多くの星が見えるのが当たり前です。

プリンタよりもデジタル機器の方がはるかに色の範囲が広いので、作品の色は印刷物より画面で見る方が常にきれいに見えるのです。

デザインソフトの設定で色校正を有効にすると、デザインしている作品が印刷ではどう見えるかが分かるので、手痛い失敗をしたりがっかりしたりするのを防げます。PhotoshopとIllustratorでは「表示」から「色の校正」を選択するだけです。

5.物理的な校正刷りをしていない

物理的な校正刷り

印刷のための作品を作成している場合に起こり得る最大の過ちは、RGBやCMYK、校正、カラープロファイル、あるいはその手のしゃれたものとは関係ありません。 デザインを実際に校正刷りするのを忘れることです。

校正刷りは作品の単なるデジタルな印刷物で、印刷機から出てきた時にどんな色に見えるのかが表示されます。なぜ校正刷りが必要なのでしょう? 色の問題に早く気付き、印刷業の衰退について2時間議論するのを避けるためです。

一番いいやり方は、校正刷りの設定をしたハイエンドのレーザーカラープリンタで校正刷りを作成し、デジタルファイルと一緒にプロの印刷業者に渡すことです。小型のプリントショップでもほとんどのところでは校正刷りを作成することができますが、1軒も見つからない場合は、高品質のインクジェット印刷でもよいでしょう。

大事な点は、あなたが見せたい色を印刷業者に示すことです。そうすれば印刷業者はあなたの心を読み取ろうとしなくても、校正刷りと実際の印刷物の色を一致させるために必要な調整を行うことができます。

6.CMYKカラーモードでデザインしている(Photoshop)

CMYK

Photoshopを使う時にCMYKカラーモードでデザインすることは、印刷する作品にとってベストな方法ではありません。この文章は正しいですよね。大丈夫、私の気は確かです。

印刷にはCMYKカラーモードが求められますが、デザインする際にこのモードを使うと作業がかなり制限されてしまいます。Photoshopのフィルタや機能の多くがCMYKモードでは使えませんし、パフォーマンスは低下しファイルサイズは肥大します。

このため、色校正を有効にしてRGBモードで作業し、完了後にドキュメントをCMYKに変換するのが常に最善の方法なのです。

得られる結果は同じですが、デザインソフトのパフォーマンスはより良く、より高速です。

7.デフォルトのカラーパレットを使っている(Photoshop)

デフォルトのカラーパレット

前述の色に関する失敗のほとんどは技術的な性質のものでしたが、ここで挙げるのは創造性の問題です。

ソフトが提供するデフォルトのカラースウォッチでデザインの仕事をすることは、あるとしてもまれなことにしておくべきです。これらの単一の飽和色だけでは、非常に少ない色数しか作品に使えず、より魅力的な配色を探すことができません。

証拠が必要ならば、次のコンペではロゴやウェブサイトの色に注意を払ってください。それらの多くは、デフォルトのスウォッチ工場からそのまま持ってきたものだと気付くでしょう。

手抜きはダメです。デザインを始める前に、Adobe KulerやColor Hunterなどのツールを使って、独創的で表現豊かなカラーパレットを選択してください。作品が突然美しく独創的に見えてきて驚くことでしょう。

8.HSBカラーミキサーを使っていない

ここで問題です。どのようにRGBやCMYKのスライダーを動かせば、茶色をより鮮やかな色にできるのでしょうか? お手上げですか? 私もです。

HSBの観点で考え始めると、答えは簡単です。彩度を上げるのです。

HSL(色相・彩度・明度)のカラーミキサーがデザイナーを支援するために発明され、ビジュアルアーティストは簡単に、そして直感的に色を選択できます。

考え方はシンプルです。

  • 色相のスライダーで、色の大まかなトーンを選択します。
  • 彩度のスライダーで、色がどのくらい「ポップ」か、またはどのくらい淡いか・濃いかを決めます。
  • 明度のスライダーで、光の量を決定します。昼のように明るいのか、夜のように暗いのかを決めます。

クライアントに「この青はもう少し薄く、明るくするべきだ」と言われたら、2つのことをする必要があるとすぐに判断できます。彩度を下げ、明度を上げるのです。

HSBの観点で考えるようにすると、色についての理解も深まるでしょう。

色に関する問題のまとめ

今日私たちが直面する色の問題の大半は、一連の作業における、ごく小さくてささいなミスに由来しています。私たちが今日持っているモニタとプリンタは十分にスムーズな連携ができています。しかし、モニタの校正や色校正に失敗したり、あるいは単純に見た目の良いカラーパレットを選択したりすると、あなたの作品は本来の最高の姿には見えなくなってしまいます。

この記事ではいくつかの基本原則をカバーしていますが、結局のところ、どのデザイナーも色を取り扱う時には自分が持っている技術を使用するに留まります。

使用画像:Supernico26 (Flickrより)

 

[ 翻訳:shunichi shiga ]

Peter Vukovic
Peter Vukovic

Peter Vukovic is a seasoned designer & creative director with 10 years of experience in worldwide advertising agency. He is a proud member of the 99designs community. You can view his 99designs profile here.

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RGBとCMYKの違いを理解し、正しいファイルを作成する

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デザイナーとしてキャリアをスタートさせたばかりの方は、デジタルベースでグラフィック・デザインをする場合、最も混乱しやすいことの一つは、様々なファイル形式の違いもさることながら、RGBとCMYKのカラーモードの違いでしょう。 デザイン関係のブログなどでは、このテーマを散々取り上げていますが、シンプルで覚えやすく、そして最も重要なことである、簡単な実践方法については、説明されていなかったと思います。 ですからこの記事で、説明しましょう。 RGBカラーモードを理解し、使いこなす 簡単に言ってしまえば、RGBカラーモードはすべての色を、Red=赤、Green=緑、Blue=青の3色の光を使って表現する技術のことです。RGBの技術と色の表現方法は、すべてのコンピュータ・スクリーンや電子デバイスで使われています。 実際どのような原理になっているのかについては、この記事では言及しませんが、一言で言えば、コンピュータ・スクリーンもラップトップも携帯電話も、その他ほとんどの電子デバイスも、赤、緑、青の3色の光から成る様々な輝度の組み合わせにより表現されているのです。 PCのスクリーン上では、赤、緑、青の3色の光から成る異なる輝度の組み合わせにより、すべてのピクセルが色を表現しています。例えば上の画像で紫に見えるピクセルは、右の図のRGBの明度の組み合わせにより表現されています。 欲しい色を表現するために、RGBの輝度をマニュアルでピクセルごとに調整することができるため、デザイナーはこのプロセスを完全にディレクションすることが可能です。明度を高くするほど、色は明るくなります(部屋を明るくするために、灯りを多くつけるのと同じです)。 デザインが最終的にコンピュータ・スクリーンや電子デバイスで使用される場合には、必ずRGBのカラーモードでデザインをする必要があります。下記のものが含まれます。 ユーザー・インターフェース ウェブサイト バナー アイコン 電子利用を目的としたすべてのデザイン 主要なデザイン・アプリケーションには、ウェブやその他のRGB出力のために、カラーモデルのプリセット値が設定されています。 RGB用に正しい設定が行えているか確認しましょう 新しいファイルを作る際、新規作成ウィンドウで、正しい設定がされていることを確認しましょう。 Illustratorの設定:新規ドキュメントのプロファイルで、ドロップダウンから「Web」を選択します Photoshopの設定:プリセットのドロップダウンから「Web」を選択し、解像度が72になっていることを確認します CorelDRAWの設定:プリセット指定先のドロップダウンから「Web」を選択します RGBファイルをクライアントに提出しましょう 初期の段階ではデザインをJPEGで提出することが多くありますが、最終的なRGBのファイルは、下記チェックリストに沿っている必要があります。 ウェブサイトのレイアウト:PSD(圧縮ファイル) ユーザー・インターフェース:PSD(圧縮ファイル) アイコン:PNG (クライアントから要望があれば、元のPSDファイルもしくはAIファイルを含む) バナー:PNG、GIF(クライアントから要望があれば、元のPSDもしくはAIファイルを含む) RGBのデザインを納品する際に、使用目的の異なるTIFFやEPS、PDF、BMPファイルを使用することはできません。その他のファイル形式の違いについては、ファイル形式ガイド:PDG、PNG、その他を参照してください。 CMYK印刷の世界 デザインがスクリーン上で使用される場合、RGBを使用しますが、もし万が一あなたのデザインが印刷される可能性があるとしたら、CMYKのカラーモードでファイルを作成する必要があります。 上記の名刺に使われている色は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ異なる量で重ね合わせることで表現されています。右の図では、特定の緑の色合いを表現するためにインクを重ねる様子を表しています。 コンピュータ・スクリーンとは異なり、プリンタでは紙の上に色をつけるのに光を使うことはできません。そのため次に最善の選択肢として、シンプルにインクを使用します。 すべてのデスクトップと業務用プリンタでは、4つの異なる色—シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、キー・プレート(=黒/K)を混ぜ合わせて色を作り出しており、この頭文字をとってCMYKと呼ばれます。この4色を異なる量で混ぜ合わせることで、何千もの異なった濃淡や色合いを紙上で表現することができるのです。 しかし想像できるように、CMYKのインクを混ぜ合わせることは、RGBの光の組み合わせとは大きく違います。例えばRGBの場合、たくさん光をあてるほど明るい色を表現することができますが、CMYKでは色を重ねるほど色は暗くなります。白を表現する時に、RGBでは、すべての色を最大値(R:255、G:255、B:255)で重ねて表現するのに対し、CMYKで白は、完全に色のない状態(C:0%、M:0%、Y:0%、K:0%)と定義されます。 RGBは、インクでは表すことのできない大変明るくきれいな色を表現することができます(結局は光なので)。このことを忘れてしまうと、オンラインで見た時には素晴らしく見えたデザインが、印刷した時にくすんでしまった、ということになりかねません。 このRGBで作られたロゴは、CMYKで再現することのできない大変明るい色が使われています。残念ですが。 しかし心配する必要はありません。デザイン系アプリケーションは、CMYKを用いた印刷 システムの色合いを再現し、適切なファイルを作成してくれます。 ドキュメントがtCMYKの印刷設定になっているか確認しましょう 下記のガイドラインに従って、印刷用の設定をしてみましょう。 Illustratorの設定:新規ドキュメントのウィンドウで、プロファイルのドロップダウンから「プリント」を選択します InDesignの設定:新規ドキュメントのウィンドウで、プロファイルのドロップダウンから「プリント」を選択します CorelDRAWの設定:新規ドキュメントのウィンドウで、プリセット指定先のドロップダウンから「CMYK」を選択します Photoshopの設定:新規ドキュメントのウィンドウで、カラーモードで「RGB」を選択し、解像度を300dpiに設定します。その直後、「表示」>「色の校正」で、CMYKのカラーモードを確認します。確認できたら、最終ファイルをCMYKカラーモードに変換し(「イメージ」>「モード」>「CMYK」>「統合」)、別名で保存します。このファイルを、Illustrator、InDesign、CorelDRAWを使って印刷用のデザインに仕上げます。また、スタートの段階からCMYKファイルを作成することもできますが(新規ドキュメントのウィンドウで、カラーモード「CMYKカラー」を選択するだけです)、この場合一部のエフェクトや機能が使用できなくなることも覚えておきましょう。 なぜ300dpiなのか? CMYKのインクに加えて、印刷の世界で大切な要素となるのが、DPI(Dots Per Inch=1インチあたりのドット数)やPPI(Pixels Per Inch=1インチあたりの画素数)で表される解像度です。 プリンタとコンピュータ・スクリーンは異なる生き物だと考えてください。コンピュータ・スクリーンが1インチの画像に72×72ピクセル必要なのに対し(72dpi)、印刷では同じサイズの画像を同じクオリティで表示するのに、最低でも1インチあたり300dpiが必要です。 左の画像は、スクリーン上ではとても大きい画像に見えますが、高画質で印刷するには最低300dpiが求められますので、この画像は1x 0.76インチサイズのサムネイルになってしまいます。 このため、Photoshop上で10×10インチの画像を300dpiの解像度で作成した場合、縦横3,000ピクセルのファイルになるのです。スクリーンではとても大きくなりますが、高画質印刷ではたったの10×10インチになります。 もし印刷する予定があれば、常に解像度300dpiでファイルを作成するようにしましょう。覚えておきたいのは、すでにある画像を300dpiにリサイズするという選択肢はないということです。リサイズしても、すでにあるピクセルを複製するだけなので、画像は不鮮明なものになってしまいます。スタートの段階から十分なピクセル数で作成する必要があります。…

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