InDesignで雑誌記事の見開きページを作成しよう

shunichi shiga

AdobeのInDesignは、Illustrator やPhotoshopほどは普及していないと言えるでしょう。しかしInDesign にも、デザイン作業に役立つツールはたくさん入っています。印刷がしやすく、さまざまなレイアウトをデザインするのに便利なInDesignは、パブリッシャーの強い味方なのです。

この記事では、初心者向けのチュートリアルとして、InDesignを使った雑誌の作成方法を紹介します。具体的には、99designsに掲載された「Massive impact design: the world’s subway maps」という記事をソースに使って、記事の最初の見開きページを作成します。順を追って説明しているので、これを見ながらご自身でも手を動かしてみてください!

1. 新規ドキュメントを作成する

1.1 - New Document

[ファイル] > [新規] > [ドキュメント](Ctrl/Cmd + N)と選択して新規ドキュメントを作成し、以下のように設定を変えます。

  • ページ数: 3
    • 「見開きページ」にチェックを入れて、シングルページではなく、見開き表示になるようにします。
  • 開始ページ番号: 2
  • ページサイズ: レター
  • マージン: 3p0
  • 裁ち落とし: 1p0
  • 印刷可能領域の設定は任意です。ただしファイルに残したメモを、ドキュメント自体に印字したくない場合は設定が必要です。

2. グリッドレイアウトを設定する

1.21

ガイドを作成するには、まず[レイアウト] > [ガイドを作成]と選択します。

1.22

以下のようにガイドを作成して、グリッドを設定します。

  • 行数: 40
  • 行間隔: 0
  • 段数: 4
  • 段間隔: 1p0
  • ガイドの適用: マージン
  • プレビューにチェックを入れ、作成したガイドを表示するようにします。

これでグリッドの設定ができました! なお、これらの項目は私の好みで設定しています。自身でドキュメントを作成する際は、あらかじめ雑誌用に作成されたグリッドを提供されることもあると思います。もし提供されなければ、自分でグリッドを作成しましょう!

行や段、間隔をいろいろと変えて、最適な設定を探してみてください。設定が済んだら、次はドキュメントのデザインに入ります。

3. 画像を配置する

InDesignでの画像の扱い方は、Adobeの他のプログラムとは少し異なっています。最初はとっつきにくく感じるかもしれませんが、InDesignにはデザイナーにとって役立つツールがそろっています。レイアウト上で簡単に、自由自在に文字と画像を一緒に扱うことも可能です。

では、基本を説明していきましょう。

2.11 - Import Image

まず[ファイル] > [配置](Ctrl/Cmd + D)と選択して、画像を読み込みます。

2.12 - Place Image

InDesignでは、画像と画像フレームを別々に編集できます。つまり、自由に画像をトリミングして、あらゆる方法でレイアウトに収めることができるのです。

まず、ページ上で画像を配置したい位置に、フレームを設定します。画像を読み込んだら、その周りに水色の線が見えると思います。これがフレームです。元の画像の縦横比率を保ったままフレームのサイズを変更するには、Shiftキーを押した状態でフレームをドラッグします。または、自分が希望するスペースに収まるようにフレームをドラッグすることもできます。この場合、元の画像がひずむことはありません。

プロからのアドバイス: フレームサイズを決める時は、裁ち落としを含めるようにしましょう。そうすると印刷工程で紙を裁断した後も、ページの端まで画像が表示されます。

2.2 - Image size

画像にフレームを設定したら(ここでは左ページ全体を含めました)、次は画像サイズを調整して、フレームを埋めます。まずは画像の上でダブルクリックして、茶色の枠線を表示します。これが、実際の画像の縁です。

画像の上に表示されるツールバーを使うと、さまざまな方法でフレームに合わせて画像サイズを調整できます。

2.21 - Image Size
  1. フレームに均等に流し込む: 画像の縦横比を保ったまま、フレーム全体を埋めます。
  2. 内容を縦横比率に応じて合わせる: 画像の縦横比を保ったまま、画像全体をフレームに収めます。フレームが完全に埋まるとは限りません。
  3. 内容をフレームに合わせる: 画像の縦横比を変更して、フレームに収めます。
  4. フレームを内容に合わせる: フレームの縦横比を変更して、画像に合わせます。
  5. 内容を中央にそろえる: フレーム内の中央に画像を配置します。
  6. これらは画像を左右、中央、上下にそろえるためのオプションです。

個人的には正確に調整したいので、フレームに対して画像サイズを手動で調整する方法が好きです。

4. タイトルテキストを挿入する

画像を配置したら、次はテキストを挿入します。

2.1

文字ツールを選択し、空のページ上でドラッグしてテキストボックスを作ります。

Screen Shot 2014-08-14 at 2.35.29 PM

そしてテキストボックスをページの中央に配置します。上に余白ができるようにして、下にも本文を入れるスペースを空けておきましょう。ボックスを動かすと、ページの垂直・水平方向の中心位置を示すスミレ色のガイドラインが表示されます。

フォントはHelvetica Neue(地図に使われているHelveticaと対比するため)を選択します。文字サイズについては、「Massive」という文字は100に、「Impact Design」という文字は56に設定しましょう。シンプルにするため、サブタイトルには同じフォントを使用して、サイズはさらに小さい30に指定します。また、タイトルとの差を出すために、サブタイトルの文字はすべて小文字にします。ここで、すべての文字がページの端のセーフマージン(紫で表示された線)の内側に収まっていることを確認してください。はみ出た文字は、印刷工程で切り落とされてしまいます。

5. 本文を挿入する

Screen Shot 2014-08-14 at 2.44.21 PM

次のステップでは、サンセリフ体の太字のタイトルに、セリフ体の本文を組み合わせます。ここではAdobe Garamond Proというフォントを選択して、サイズは12に設定します。

3.22 - Text Tools

ツールバーの左を見ると、文字形式用の「文」と段落形式用の「段」というボタンがあります。段落形式用の「段」をクリックしたら、ツールバーの中央にある3列マークのボタンを探しましょう。これを使うと、テキストボックス内に自動で列を作成できます。ここでは2列を選択して、マージンは1p0にします。あとは選択ツールを使って、列のボックスサイズを調整して、テキストをきれいに収めます。

6. 色を追加する

最後に、このページに少し色味を加えましょう。

Screen Shot 2014-08-14 at 3.08.59 PM

左側のテーブルにあるスポイトツールを使って、タイトル用の色を選択します。この色はR: 252、G:201、B:58です。

3.23 - Color

次はツールバーにある長方形ツールを使います。サブタイトルの周りに横長の緑色のボックスを作成して、地下鉄のような雰囲気を出しましょう。ここではボックスの縦の長さを、グリッド2行分に合わせています。

最後に3種類のテキストの間隔を目で見て微調整し、グリッドを利用して余白、テキスト、色のバランスを整えます。

7. ページ数を追加する

Screen Shot 2014-08-14 at 3.31.59 PM

InDesignでは自動でページ数を表示することもできます。ただ、今回は基本的なレイアウトを使用するため、手動で雑誌名とページ数を含むテキストボックスを作成しましょう。なお見開きの左ページには画像を全面表示しているので、ページ数は入れません。ページ数が画像と重なってしまう恐れがあるからです。

8. 最終的なデザインを出力する

ついに完成です! ガイドラインを消したドキュメントの出来栄えを確認するため、プレビュー表示してみましょう。では、ツールバーの左下を見てください。

View

表示オプションは以下の5つです。

  • 標準モード: 定規やガイドなど、デザインに使用したマークがすべて表示された状態のドキュメントを表示します。
  • プレビュー: すべてのマークを削除したドキュメントを表示します。
  • 裁ち落としモード: プレビューに裁ち落とし領域を含めたものを表示します。
  • 印刷可能領域モード: 裁ち落としモードに、印刷可能領域を含めたものを表示します。
  • プレゼンテーション: 背景を黒にしてプレビューを表示します。

以下は出力した最終的なイメージです。

Final copy

デザインの出力形式はプロジェクトによって異なりますが、INDDまたはPDF形式を使うことが多いと思います。以下はPDFで出力する際のダイアログです。

Screen Shot 2014-08-14 at 3.42.47 PM

このダイアログは、[ファイル] > [書き出し](Ctrl + Cmd + E)と選択すると表示されます。ここでは極力シンプルに、イメージを高画質のPDFとして、ページではなく見開きで出力する設定にします。「ページ」という項目名の下にある「見開き印刷」ボタンにチェックが入っているかを確認してください。トンボと裁ち落としの出力設定をするには、メニューの左にある「トンボと裁ち落とし」の項目を選択して、どの項目を含めるかを指定します。

さあ、これで基本的な説明は終わりです。この記事で、InDesign の便利なツールの数々や雑誌の作成方法について理解していただけたかと思います。InDesignでは他にも多くのことができるので、ぜひご自身でもいろいろと操作してみてください!

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